バーチャロンにまつわる恋話(実話)

さて青春の一ページと書いたバーチャロンですが、それには理由が有ってですね。
なんというか初恋話なんだなこれが。
今を遡る事8年前。
当時海員学校で二年生でした。
二年生になると航海実習で日本をぐるぐる回り、最後はオアフ島に行きます。
んで、問題の話は第一船目の大成丸においての横浜本牧長期ドック期間中。
その頃の私は寄港する度にバーチャロンで全国武者修行としょうしてひたすらゲーセン通いをしていまた。
当然、乱入したりされたりでそれなりに対戦してきました。
(「回り込み」の技術が確立された無かった頃の話)
っでこれまた当然なのですが負ける時はけちょんけちょんに負ける訳ですよ。
「好きにして」って言う位の事も多々有りました。
もう手加減無用です。
しかし、横浜で一人でプレイしていた時にいつものように乱入。
隣り合ってする筐体だったので顔を覗き込むと眼鏡の似合うお姉さん。
1セット目は接近戦を挑むバイパー?にぼろ負け。
2セット目は何故か弾が当たる当たる。おかしい、思いっきりて加減されている。
3セット目はぼろ負け。
ん〜こうあからさまに手加減されると流石におもしろくない。
んでその子がクリアーし席を立って帰るのをゲームしながら待ち、おもむろに近付き「ねえちゃん手ぇ抜いたやろ」っと何をとち狂ったのか声をかけてしまい、10分位話し込んでしまった。
「切り込んでくるバイパー?も珍しい」とかそんなたわいも無い会話。
そして最後に「なんで女の子がバーチャロンなん?」って聴いたら、「だってカトキハジメのデザインだから」っと即答。
思わず絶句。
ちょっと間を置いて「姉さん、やるねぇ」と返答。
いやだって、眼鏡の似合うお姉さんがカトキハジメデザインだからっていう理由でバーチャロンをしているんですよ。
・・・
・・・
・・・
っていうか普通の人はカトキハジメデザインなんて事知りません。
嗅覚で同種の人間だと感じとったんだろうか。

その後、上陸の度に本牧ふ頭付近でバーチャロンを置いている店を片っ端から練り歩いた。
気が付けばそのお姉さんを探している。
まぁ結局会えるのは最初に出会った地下一階だけだったのだが。

そして計三回会う事が出来ました。

それでも会釈する程度。

でも、気になってました。

さぁ明日横浜を離れるって日も例によってゲーセンで待つ。
そして来た。
一か月修行したけど勝てなかった。
勝てないと向こうは終わらない。
最後は向こうがクリアするまで待った。
するとコインを投入。
ん〜勘弁。
気が付くと船に帰らないとまずい時間になりつつある。
そこで意を決して手を引きちょっと話があると店の外に連れ出した。
そこで「いま好きな人いますか?」と聞いた。
すると「はい」と答えてくれた。
そこで明日横浜を出発する事。ここにくるのも最後になる事。実は同い年だった事を話した。
別れる時にその子が箱をくれた。
中身は立派なケーキ。
ありがとっと言って別々の方向に歩いた。
これにて終幕!

っと考えていたら船に帰って皆に事のてん末を報告。
すると部屋の住人が「好きな人ってあんたっていう可能性もあるんじゃ・・・」
「あっ」
またいつもの相方も「このケーキ・・・手作りっぽいし、店で買っても少々はする。」
「おい」
そんなオチいらない。
・・・結局、「しょうがないじゃないか、明日は出港なんだし」と言い放って議論を中止。
・・・
・・・
・・・ケーキ上手かったな〜

その後ボーイズビーに投稿しようとか言われたり眼鏡の姉さんに弱くなるとか色々あった。
後にも先にも自分から一見の女の子に声を掛けたのはこれのみ。(人それをナンパと言う)
いまだったらもうちょっとましな台詞が言えたかな?

因みに、女運の悪さは磨きがかかり、億分の一の確立で女性出会えても上手く行った試し無し!
隠れないで済む様な女性に出会う事はあっても、これが何故か上手くいかないのである!
もし横浜の眼鏡のお姉さんと上手くいっていたら今頃、部屋中にガンダムFIXが並べられ、カトキハジメは最高だねって毎日言ってたかもしれない・・・